

交流会実施レポート
はじめに
去る2月25日(土)、好天の下、東京・虎ノ門ヒルズのお隣、金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院にて、第22回知財技能士会・交流会を開催いたしました。
今回は、50名超の方々に参加いただき、講演、グループディスカッション、そして懇親会と大いに盛り上がりました。
本交流会では、 第一部として、「知財部を変えたい交流会 - 経営者に喜ばれる知財戦略 -」をテーマとして講演とグループディスカッションを行い、お知財技能士会表彰式を実施しました。そして第二部として、参加者の皆さん相互の交流をより深めるべく、懇親会を行いました。
1.講演
『競争優位性と知財戦略のあり方--事例』と題し、山崎 薫 弁理士(特許業務法人落合特許事務所)にご講演いただきました。
本講演では、マーケティングの観点から、下記1から3のような「知財戦略の常識」に対して、いくつかの事例の紹介とともに、問題提起がなされました。
・常識1:売れない時代こそブランディング
・常識2:オープンクローズ戦略こそ重要戦略である
・常識3:知財部はコストセンターでしかない
宅配ピザ、ハイブリッド車、切り餅、スマホ、スポーツジムなどの身近に感じられる事例を題材に、必ずしも「知財戦略の常識」通りとはいかなかった例なども紹介され、参加者の皆さんにとって、次に続くディスカッションへの良い刺激になったのではと感じます。
ディスカッションの前には、石丸交流委員の音頭で、アイスブレイクを行いました。 ”○○と言えば?”という問いに対し、同じ答えをもつ人が集まるというゲームで、初対面同士の皆様にも積極的に交流を持っていただきました。
交流会ではいい雰囲気の場をつくって提供することが重要だと思います。文字通り、緊張感を氷解させ、その後のディスカッションの活性化につながりました。
2. ディスカッション
続いて、参加者のみなさんがランダムに5つのグループに分かれ、さらに表彰受賞者の方々や交流委員も加わってのディスカッションです。
山崎講師が実際に発案されたアイディアについて、以下のテーマでディスカッションが行われました。
1:特許が取れた場合、あるいは取れなかった場合、どのようなビジネスに結びつけるか
2:このビジネスを実現(成功)させるために、知財部門としてどのように取り組めばよいか
ディスカッションは、”Aがよいか/Bがよいか”といった対立的になりがちなテーマではなく、”どうしたらよくなるか”といったベクトル合わせ的なテーマであり、いずれのグループもよい雰囲気で活発な議論がなされていたように感じました。
最後には各グループに発表いただきました。発表内容の中には、新たに特許出願できそうなアイディアもありました。また、特許だけでなく、意匠/商標/著作権といった視点はもちろん、他の商品へ横展開するビジネスプランや顧客へのプロモーションなどへのコメントもあがり、さすが多業種で活躍する知的財産管理技能士による交流の魅力と感じた次第です。
※参考:各グループのホワイトボード(クリックで拡大)
3.知財技能士会表彰式
ディスカッションに続き、各方面で活躍する知的財産管理技能士の皆さんの表彰式が執り行われました。
「知的財産管理技能士会表彰」とは、知的財産管理技能士として、知財技能士のプレゼンス向上や企業や大学等の団体の内外で成果を出した知財技能士の功績を讃え、表彰する制度であり、今年度が第一回です。
今回は、2008年の知財技能士誕生まで遡って表彰対象とされており、特別賞2名、奨励賞12名の知財技能士が表彰されました。 おめでとうございます。
4.懇親会
参加者のみなさんや表彰対象者のみなさんと、近隣の居酒屋さんで飲食をしながら語り合いました。
第一部参加者のおよそ8割の方々にご参加いただき、多くの視点から楽しくかつ、本音ベースでの気づきの多い会話ができました。
場所は少々手狭でしたが、結果としては、ある意味コミュニケーションが進む助けになったのではと感じました。
5.参加者アンケート
ご参加いただいた方のアンケートから一部抜粋してご紹介します。⇒参加者アンケート
我々、交流委員会としましては、知財技能士のみなさん相互の交流を深めるきっかけとして、今後も様々な交流会を企画してまいりますので、ぜひご参加いただければ幸いです。
(知的財産管理技能士会 交流委員会)
実施概要
開催日:2017年2月25日(土)
会場:金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院(東京都港区)
参加人数:30名 +表彰対象者11名+ 交流委員10名
金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院はグローバルに活躍するMBA人材・知財マネジメント人材を養成する社会人大学院です。経営系学位のグローバルスタンダードといえる『修士(経営管理)/MBA』、社会のニーズに応えた日本初の学位である『修士(知的財産マネジメント)/MIPM』という2つの学位に対応したカリキュラムがあり、最短1年での修了が可能です。
また、本科で学ぶ以外にも、各講義を単科受講することもできます。
施設詳細:金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院
プログラム(開催概要と申込方法)
日 時 |
2017年2月25日(土) 第一部:14:00 ~ 17:30 (開場 13:30) |
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会 場 |
第一部:金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院 13階 第二部:虎ノ門駅近隣 飲食店 |
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主な プログラム |
【第一部】
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対象者 |
以下のような方のご参加をお待ちしています。
また、次のような方もご興味をお持ちであればぜひご参加ください。
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申込資格 |
※知的財産管理技能士会の会員・非会員問わずお申込みいただけますが、会員(2017年2月14日までに入会手続きを完了された方を含む)を優先します。 ※会員として参加を希望する方で、上記までに知財技能士会の入会手続きをお済ませでない方、まだ会員番号が不明な方は、ページ下部のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。 ※懇親会(第二部)のみのご参加も可能ですが、第一部にご参加の方が優先して参加できます。 |
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定 員 |
第一部:40 名 第二部:50 名 |
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参加費 | 第一部:無料 第二部:4,000円(税込)※飲食費実費 ※上記はご参加一人あたりの金額です。 |
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申込受付 期間 |
2017年2月3日(金) ~ 2月20日(月)23:59 |
講師
山崎 薫(やまざき かおる)氏 特許業務法人 落合特許事務所 弁理士 ■ 略歴 ■ 1989年3月 早稲田大学理工学部機械工学科卒業 |
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これまでに、国内明細書1,200件以上、外国明細書600件以上の案件を処理。1995年には、3ヶ月間、米国Fish&Richardson弁護士事務所(Washington, D.C.事務所およびBoston事務所)でtraineeとして業務に従事した経験を持つ。 ■ 講義・講演等の実績 ■ ・指定修習機関弁理士会 実務修習「クレームの作成・解釈」講師(2011~) |
交流委員会から 開催のご案内 2017/02/02
今回の交流会は、「知財部を変えたい交流会 - 経営者に喜ばれる知財戦略 - 」をテーマとして、企業の知財部門の方や、知財関係の業務に携わっている方や知財業務にご興味ある方を対象に、『競争優位性と知財戦略のあり方』と題した講演及びグループディスカッションを開催致します。
講演では、『競争優位性と知財戦略のあり方--事例』と題し、山崎 薫 弁理士(特許業務法人落合特許事務所)をお招きし、企業での知財戦略の事例を提示してもらい、その成功・失敗例から、今後の知財部門(部員)が向かうべき方向性のヒントを得る内容となっています。
続いて、ディスカッションでは、グループに分かれて、講演の内容を参考に、今後の企業での知財戦略を推進するための知財部門の役割や、社内での評価を得るために必要な要件について議論いたします。 また、その内容を参加者で共有し、今後の業務遂行に役立ててもらえる内容となっております。
上記のテーマについて参加者同士のグループで討議することにより、講演内容の理解を深めるとともに、知財技能士相互の交流を深めます。
・山崎弁理士の知財に関する事例を聞いてみたい方、
・他社の知財部門の状況を知りたい方や、知財部門の社内での評価を高めたいと考えられている方、
・知財技能士同士、同じような職種の方と交流・懇親してみたい方、など
この機会にぜひご参加ください。
また、本交流会では知財技能士会表彰式も同時開催いたします。多方面で活躍する知財技能士の皆さんの成果をご紹介し、表彰いたします。
第二部では、有志による懇親会も開催いたします。知財技能士の皆様にとって、有意義かつ楽しいひとときになることと思います。 人数に制限がありますので、お早めの申し込みをお待ちしております。
お問い合わせ先
上記に関するお問い合わせは、下記のフォームをご利用ください。 |