

交流会実施レポート
はじめに

去る11月17日(金)東京都内にて、「第23回知財技能士会・交流会」を開催いたしました。
今回は20名超の方々にご参加いただき、講演、グループディスカッション、および懇親会を開催いたしました。本交流会では第一部として、『中小企業の知的財産活用事例』をテーマとして博水社の田中社長の講演と、知財関連で実際に発生した問題点をご提示いただき、その改善策についてグループディスカッションを行い、最後に田中社長にプレゼンする方式で行いました。 そして第二部として、参加者の皆さん相互の交流をより深めるべく、ご講演いただいた田中社長と一緒にハイサワーを飲みながらの懇親会で大いに盛り上がりました。
※各画像をクリックすると拡大表示されます。
1.講演

『中小企業の知的財産活用事例~“わるならハイサワー“博水社からリアル知財を学ぶ~』と題し、博水社の三代目である田中秀子社長にご講演をいただきました。
本講演では、日本の居酒屋文化を守ってきた同社の看板商品「ハイサワー」を、現代でも色褪せない唯一無二のブランドに育て上げた博水社の戦後の設立から現在までの歴史をご紹介いただきつつ、どのように企業としての差別化を図ってきたのか、また、その差別化の中で知的財産をどのように権利化し活用してきたかを、実際の現場での活用事例を企業の経営者の立場でお話しいただきました。
<主な講演内容>
・博水社の歴史と現在までのお店およびお客様とのコミュニケーションのための展開事例
・商品名、商品ロゴや音商標の商標登録の経緯や自社ブランド化へのこだわり
・テレビ朝日の人気番組「タモリ俱楽部」の放送をきっかけに誕生した「美尻」のコンテンツ展開
・店頭、飲食店、イベントでの販促物の展開やグッズの商品化
など、現場での展開実例に関して、写真をメインに大変わかりやすくご説明いただきました。

また、田中社長が各種のハイサワーをご持参いただき、出席者全員で実際にハイサワーを飲みながら講演を聞かせていただきました。 また、講演資料の他にも権利化した5種類の商標登録証のコピーや、ハイサワーの歴史の漫画なども配布され参加者の皆さんは、多くの学びを得ることができました。
※ハイサワー自体はお酒の割り用飲料のため、アルコール飲料ではなく清涼飲料水です。(アルコールは0.2%以下)
参考:博水社Webサイト
http://www.hakusui-sha.co.jp/corporate/
2. ディスカッション
続いて、参加者のみなさんが4つのグループに分かれ、交流委員も加わってのグループディスカッションを行いました。
田中社長から実際の現場で起こった、知財関連の問題点をエピソードとして3点あげていただき、
[1]知的財産権の侵害に当たるのか?
[2]なぜそうなったか?:問題点
[3]どう対処すべきか?:応急対策
[4]今後どうしたらよいか?:恒久対策
に関して、各グループでディスカッションしました。

具体的な現場での問題事例がテーマであり、大変良い雰囲気で活発な議論が行われていました。田中社長は全グループのディスカッションに順番に参加し、細かな意見交換や質疑応答が繰り広げられていました。
最後に各グループが田中社長にプレゼンテーションする方式で発表しました。 発表内容は、権利化に関する問題 / 改善策とともに、現場の立場にあったアクションプランもしっかりと考慮して発表していたグループも多く、正に今回の「リアル知財を学ぶ」というテーマに適した発表になったと思います。

参加者の中には、知財の専門家をはじめさまざまな職種の方がいたことで、実際の現場での解決策を有効的かつ実践的な対策を具体的に社長にプレゼンできたと感じました。 田中社長も各グループの発表に細かくメモを取りながら時に質問を投げかけ、真剣に耳を傾けていました。「社員を連れてきて皆さんの発表を実際に聞かせたかった」とのご講評もいただき、さらに各グループが発表で使用した内容を社員にも共有したいとのことで、発表で使用した模造紙をすべてお持ち帰りになりました。
※参考:各グループのプレゼン資料(クリックで拡大)
4.懇親会

その後、参加者のみなさんとご講演いただいた田中社長と、ハイサワーが味わえる居酒屋さんで飲食をしながら懇親会を実施いたしました。
第一部の参加者のおよそ8割の方々がご参加いただき、まずは、ハイサワーで乾杯。講演後でしたので、いろいろな味のハイサワーを楽しんだり、お店にあるハイサワーの販促POPなどの話で盛り上がることができました。
各参加者同士や田中社長と楽しい交流ができたと思います。 また、田中社長の粋な計らいで、美尻グッズのビンゴ大会や、終宴後にはハイサワー缶のお土産が参加者全員に配られ、大いに盛り上がりました。
5.参加者アンケート
ご参加いただいた方のアンケートから一部抜粋してご紹介します。⇒参加者アンケート
我々交流委員会としましては、今後も知財技能士のみなさん相互の交流を深めるきっかけとして、今後もさまざまな交流会を企画してまいります。
現在すでに企業や団体の見学会などの交流会企画も進行しています。 ぜひ今後もさまざまな方にご参加いただければ幸いです。
(知的財産管理技能士会 交流委員会)
実施概要
開催日:2017年11月17日(金)14:30~20:00
会場:知的財産研究所会議室(東京都千代田区)
参加人数:22名 + 交流委員6名
(その他、今回の交流会では特許庁から1名見学に来てくださいました)
交流委員会から 開催のご案内 2017/10/10
「知的財産は、中小企業にとっても大事」分かってはいても、実際のところはどうなのか・・・。
「♪わるならハイサワー♪」ご存知の方は多いですよね!?
ハイサワーを販売している株式会社博水社は、創業90年を迎える老舗飲料メーカーです。日本の居酒屋文化を守ってきた同社の看板商品「ハイサワー」を、現代でも色褪せない唯一無二のブランドに育て上げた博水社三代目の田中秀子さんから、中小企業における知的財産の取扱注意事項、コンテンツビジネス戦略など、現場の生の声を聞く交流会を開催します。
知財部門担当者の方、コンテンツビジネスやブランディングに興味のある皆様はもちろん、ハイサワーファンの方々も、ぜひご参加ください。
講演では、『中小企業の知的財産活用事例 ~“わるならハイサワー“博水社のリアル知財~』と題し、田中秀子さん(株式会社博水社 代表取締役社長)を講師としてお招きし、中小企業にとっての知的財産の重要性、現場社員の知財知識の必要性など、エピソードを交えながらお話いただきます。 ディスカッションでは、講師から出される「中小企業ならではの『知財あるある』的お題」を、グループに分かれて検討していただきます。
様々な分野からの参加者が見込まれますので、多方面からの有意義な検討・分析結果を発表いただくことによって、講演内容の理解を深めるとともに、知財技能士相互の交流を深めることを目的とします。
ディスカッションのお題は、博水社の現場からの出題ですから、皆さんの検討分析結果が、今後の博水社の発展へ寄与できるかも?!
第二部では、講師もご参加予定で有志による懇親会を開催します。第一部では聞けない様々な話題で盛り上がること必至です。
人数に制限がありますので、お早めにお申し込みください。多くの技能士の皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。
プログラム(開催概要と申込方法)
日 時 |
2017年11月17日(金) 第一部:14:30 ~ 17:30 (開場 14:00) |
|||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
会 場 |
第一部:一般財団法人知的財産研究教育財団 会議室 第二部:神保町駅近隣の飲食店(講師も参加します) ※運営の都合上、第一部・第二部の会場は変更となる場合があります。 |
|||||||||
主な プログラム |
【第一部】
|
|||||||||
対象者 |
以下のような方のご参加をお待ちしています。
|
|||||||||
申込資格 |
※知的財産管理技能士会の会員・非会員問わずお申込みいただけますが、会員(2017年10月14日までに入会手続きを完了された方を含む)を優先します。 ※会員として参加を希望する方で、上記までに知財技能士会の入会手続きをお済ませでない方、まだ会員番号が不明な方は、ページ下部のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。 ※懇親会(第二部)のみのご参加はできません。 |
|||||||||
定 員 |
40 名 | |||||||||
参加費 | 第一部:無料 第二部:4,000円(税込)※飲食費実費 ※上記はご参加一人あたりの金額です。 |
|||||||||
申込受付 期間 |
2017年10月10日(火) ~ 10月31日(火)23:59 |
講師

田中 秀子(たなか ひでこ)氏
株式会社博水社 代表取締役社長
■ 略歴 ■
1960 | 12月13日 東京生まれ |
---|---|
1978 | ニューヨークのバレエ学校に進学が決定するも、留学直前に腰のヘルニアで倒れ4カ月間入院 進学も断念しプロの夢をあきらめる |
1982 | 山脇学園短期大学 英文科卒業後、博水社に入社 入社後、働きながら、東京農業大学の醸造科に3年間通い、食品醸造や食品分析の基礎を学ぶ また卒業後には税理士専門学校にも通う |
1989 | 難病指定の潰瘍性大腸炎で倒れる。点滴のみの絶食状態のまま入院生活が続く 10カ月後に退院、自宅療養を続け発病から3年を経て通常の生活に戻る |
2003 | 「ダイエットハイサワーレモン」「同グレープフルーツ」(1L)を発売、商品開発を手掛ける |
---|---|
2006 | 「ハイサワーハイッピー レモンビアテイスト」「同 ビアテイスト」(350ml)の商品を開発、発売 |
2008 | 創業80周年に三代目社長に就任。父からは「だいたい3倍を考えおきなさい」と一言、教わる |
2009 | 「ハイサワー ホップ&レモン」(1L)を開発、発売 |
2010 | 犬猫ボランティア活動のひとつとして「まだ間にあうから」のCDを発売 |
2011 | 「ハイサワー ハイッピーゼロ ビアテイスト」(350ml)を開発、発売 |
2012 | 10月に「ハイサワー」の累計販売数が15億本(200ml瓶換算)を突破 |
2013 | 「ハイサワー ハイッピー クリア&ビター」(350ml、1L)を開発、発売 11月末に「ハイサワー」の累計販売数が16億5000万本(200ml瓶換算)を突破 レモンサワーブームを追い風に、「ハイサワーレモン」が飲食店で販売好調 販売数量が前年比7%増、3年連続で増加 地元「武蔵小山」「西小山」の飲食店と協力し、「ムサコ・ニシコ ハイサワー特区」を設立 |
お問い合わせ先
上記に関するお問い合わせは、下記のフォームをご利用ください。 |